塗装工事が完了した後、お客様にお渡ししているもののひとつに「工程写真」があります。
当社では基本的にすべての現場で工程写真を撮影し、工事完了後にお客様へお渡ししています。
『工事前と工事後で、こんなに変わりました!』
というビフォーアフターを見ていただくことはもちろんですが、それだけではありません。
塗装工事には、完成すると見えなくなってしまう工程がたくさんあります。
今回は、そんな『工程写真』についてお話ししてみようと思います。
まずは建物全体の写真から
工事を始める前に、まず建物全体の写真を撮ります。
正面だけではなく、左右や背面など、撮影できる場所からできるだけ多く撮ります。
立地によってすべての方向から撮影することが難しい場合もありますが、最低でも2枚以上は撮り、建物全体の雰囲気がわかるようにしています。
そして工事が完了したら、同じように建物全体の写真を撮ります。
このとき意識しているのが、できるだけ施工前と同じ位置・同じ角度から撮影すること。
せっかくなので、完成後の写真はできるだけ青空が映える天気の良い日に撮るようにもしています。やっぱり、塗替えが終わったお家を撮るなら、きれいな青空の下で残したいですからね。
各部位もビフォーアフターで
足場を組んだあとは、実際の塗装範囲に合わせて、各部位の写真も撮っていきます。たとえば、
・屋根
・外壁
・雨どい
・破風
・雨戸/シャッターBOX
・庇(ひさし)
・ベランダ土間
など。
こちらも施工前と施工後を同じ画角で撮影します。
建物全体を写した引きの写真ではわかりにくい部分も、施工前と後を並べて見ることで、どのように変わったのかがわかりやすくなります。
そして、工事が始まるとさらに細かくなります。
見えなくなる工程を写真に残す
高圧洗浄なら、屋根や外壁、外塀など。
コーキングなら、既存の状態から始まり、既存コーキングの切り取り、プライマー塗布、打ち替え後。
外壁なら、下塗り→中塗り→上塗り
屋根なら、下塗→(スレート瓦の場合)タスペーサー→中塗り→上塗り
というように、それぞれの工程を撮影します。
なぜここまで細かく撮るのかというと、塗装工事が「見えなくなる工程の繰り返し」だからです。
下塗りをして、その上に中塗りをして、さらに上塗りをする。
完成した時に見えるのは、一番最後の仕上がった塗膜です。
途中で行なった下塗りや中塗り、あるいはコーキングの撤去やプライマー塗布などは、工事が終われば見ることができません。
だからこそ、その途中の状態を写真として残しています。
工程写真は「施工の記録」です
少しイジワルな考え方をすれば、
「写真を撮るときだけ、きちんと施工しているんじゃないの」
と思われる可能性がまったくないとは言えません。
だからといって、お客様に工事中ずっと現場を見ていただくわけにもいきませんし、24時間タイムラプスで撮影しておくというのも現実的ではありません。
そう考えると、工程写真だけですべてを証明できるわけではないにしても、私たちができる範囲で「正規の施工を行なった」という記録を残しておくことには意味があると思っています。
それに、工程写真は私たちのためだけのものではありません。
工事前と工事後の状態を残し、どんな工程を行なったのかを記録する。
そういう意味では、工程写真そのものがひとつの「施工記録」だと考えています。
実は、結構大変
、、、、とはいえ、この工程写真。
撮る側からすると、実はなかなか手間のかかる作業です(笑)
特にビフォーアフターの写真は、比較するためにできるだけ同じ位置・同じ角度で撮る必要があります。
だいたいの感じでザックリ撮ると、思いのほかズレていたりして、施工前後で見比べたときに分かりにくくなります。
他にも、
逆光になっていないか
色がわかりにくくなる影の差し方をしていないか
ピンボケしていないか
必要な部分がきちんと写っているか
人など、写り込んではいけないものが入っていないか
などなど、気をつけることがたくさんあります。
工程の写真は職人が作業の合間に撮影するので、もちろん職人にとってもひと手間です。
それでも、できるだけ「作業中」がわかる写真を残すようにしています。
たとえば下塗りを撮るなら、塗り終わった壁だけを撮るのではなく、ローラーや刷毛を入れて、実際に作業しているところを撮影する、
そうすることで、その写真を見た問に「この工程を実際に施工している」ということが、よりわかりやすくなります。
施工事例にも活用させていただいています
こうして撮影・整理した工程写真は、お客様のご了承をいただいたうえで、一部を当社のウェブサイトに施工事例として掲載させていただいています。
これから塗装工事を検討されている方にとっては、完成後の写真だけを見るよりも、実際の施工前後や工事の様子を見るほうが、塗装工事そのものをイメージしやすいと思います。
もちろん、施工事例として掲載する場合も、写真に写り込んでいるものには注意しながら(車両ナンバープレートや表札を隠すなど)ひとつひとつ確認して掲載しています。
お客様の大切なご自宅の工事記録を、次に塗装を考えている方にも見ていただく―
工程写真には、そんな役割もあると思っています。
工程写真はお客様のもの
工程写真は、基本的に毎回の工事で撮影しています。
毎回やることだからこそ、どうしても流れ作業になったり、形だけの作業になったりする可能性はあります。
だからこそ、私たちが意識しているのが、
『工程写真はお客様のもの』
ということです。
「これだけ写真を撮ってますよ」と、こちらから押し付けたいわけではありません。
せっかく撮るのであれば、施工前と施工後がわかりやすく、工事の流れも追えて、あとから見返しても意味のあるものにしたい。
そんな気持ちで、毎回現場ごとに少しずつ工夫しながら作っています。
以前、再塗替えをご依頼いただいたお客様にお会いしたときのことです。
前回の工事のときの施工写真を、今でも大切に保管してくださっていました。
当時、私はまだその工事に関わっていなかったのですが、それを知ったときはなんだか嬉しくなりました。
私たちにとっては、工事を行なったことを記録するための写真でも、お客様にとっては、大切なご自宅を塗り替えたときの記録でもあるんですよね。
「記念」というと、すこし大げさかもしれませんが、何年か経ってから見返したときに思い出していただけるようなものになっているのなら、それはそれで嬉しいことだと思います。
塗装工事は、完成すれば見えなくなっていく工程がたくさんあります。
だからこそ私たちは、その過程を写真に残します。
工程写真撮影も、塗装工事のひとつの工程
工事が終わったあとも、大切に保管していただければ嬉しく思います。


