日々いただくお問合せの中には、屋根のみの塗装や、外壁のみ(+付帯部)の塗装についてお見積りをご依頼いただくことも少なくありません。
『今回は屋根だけ塗装したい』『外壁は数年前に手入れしたばかりなので、もう少し先にしたい』といったご相談ですね。
では、実際のところ屋根だけ、あるいは外壁だけを塗装するのは有りなのでしょうか?結論から言うと、もちろん有りです。
屋根と外壁は必ずセットで塗装しなければならない、という決まりがあるわけではありません。むしろ、建物の状態によっては、必要なところだけを先にメンテナンスするほうが合理的な場合もあります。
例えば、外壁はまだそれほど劣化していないのに、屋根の塗膜がかなり傷んでいるというケース。逆に、屋根はまだ比較的状態が良いけれど、外壁のチョーキングやひび割れなどが目立ってきているというケースもあります。
このような場合、必ずしも両方を同時に塗装する必要はないと考えています。劣化している部分を優先してメンテナンスする、という考え方も十分にできます。
ただし、ここでひとつ考えておきたいのが『仮設足場』についてです。
屋根だけを塗装する場合でも、安全に作業をするために足場が必要になります。そうすると、例えば今回は屋根だけを塗装して、数年後に外壁を塗装するとなった場合、そのときにもあらためて足場を組むことになります。
もちろん、その時々に必要な工事だけを行なうという考え方は先述の通り有りですが、結果として足場工事が2回必要になるため、長い目で見ると割高になってしまう可能性があります。
反対に、屋根も外壁も同時に塗装時期に来ているのであれば、一緒に工事をしてしまったほうが、足場を1回で済ませられるというメリットがあります。
つまり、部分塗装・全塗装のいずれも、どちらが正解とは一概に言えないんですね。
建物の状態や、これからどのくらいの期間住む予定なのか、今後どのようにメンテナンスしていくのか、といったことまで含めて考える必要があります。
また、屋根は外壁よりも紫外線や雨風の影響を強く受けるため、外壁がまだきれいな状態だったとしても屋根は思いのほか傷みが進行していた、ということも十分考えられます。そのため、屋根材によっては塗装がベストか、別のメンテナンス方法を検討したほうがよいのか、という判断が必要になる場合もあります。
そもそも、「塗装が必要ない」屋根材・外壁材もあります。
ここは意外と重要なところです。
すべての住宅建材において塗装が必要なわけではありません。現在では、塗装によるメンテナンスを基本的に不要とする屋根材や外壁材が使われている住宅が多く存在します。
もちろん、塗装をしないからといって何の手入れもしないのはもったいないので、汚れやコケが付着している場合には、施工箇所の高圧洗浄をするタイミングで一緒に洗浄を行なうことで、表面をきれいにすることができます。
屋根材や外壁材は、見た目だけでは種類や状態を判断しにくい場合もあります。塗装が必要かどうかわからないという場合には、お見積りの段階で確認をさせていただくと安心です。
ですので、屋根だけ、または外壁だけの塗装を検討する場合でも、一旦は建物全体の状態を確認することをおすすめします。
現在の建物にとって本当に必要な工事は何か、そして今後どのようにメンテナンスをしていくのが無駄が少ないか、ここを考えて孤児の範囲を決めることが大切です。
私たちとしては、必要のない工事まで無理におすすめするのではなく、その時点で必要なものと、もう少し先でも大丈夫なものをきちんと分けて考えることが大切だと考えています。


