引き続き、遮熱塗料についてです。
前回は屋根の遮熱について主にご紹介しましたが、外壁用の遮熱塗料も各メーカーより多数展開されています。が、屋根遮熱塗料と比べると、ちょっと影が薄いような印象です。
”実際効果あるの?”という疑問がお客様の中にもあるのではないでしょうか。
結論から言いますと、外壁にも遮熱塗料を使用する意味はあります。しかし、屋根ほどの遮熱効果は感じられにくいものになります。
あらためて屋根と外壁の違いを整理すると、
・屋根は太陽光を一番受ける場所
真上から直射日光を浴びるため、遮熱塗料の効果が出やすい場所です。
・外壁は角度や窓の影響が大きい
外壁は地面から垂直に経っており、軒天などもあるため屋根ほど日差しを受けません。
このような条件の違いがあります。
さらに、窓から熱の影響を受ける割合が大きいことや、立地によって日当たりのいい面・日陰の面があることなどが、効果を感じにくい要因になっているのでしょう。
しかし、外壁にも遮熱塗料を使用するメリットはちゃんとあるんです。
・西日の影響を抑制する
現地調査の際にお客様から、”ここは西日が強くて”ということをよく聞きます。
夏の午後は特に、太陽が落ちてくると直射日光が外壁に当たりますね。
日当たりが良いというのはこういった弊害もあるわけで、この場合の外壁の表面温度を下げる効果が期待できます。
・壁材の劣化を遅らせる
太陽光や熱は、建材の劣化を早める原因になりますので、遮熱塗料を使用することで外壁材や下地材の寿命を伸ばすことにつながります。
・長期間美観を保つ
施工から7~10年経過した住宅を機会があって見た際に、塗膜の劣化が緩やかな印象を受けました。複数の住宅で確認できて、いずれも遮熱塗料を使用して施工させていただいた住宅でした。
もちろん立地や環境などの条件によるところもありますが、これは遮熱塗料において、遮熱性能以上のメリットではないかと感じましたね。
反対にデメリットや注意点はというと、
・屋根ほどの温度低下は期待できない
前述のとおりの条件ですので、これで家全体が涼しくなる!というイメージは持たないほうがよいでしょう。
私たちにとってもご提案においての扱いが難しいもので、くれぐれも誇大な表現はしないように、良さをお伝えしています。笑
・色選びに制限あり
白系や淡い色のほうが反射率が高いため遮熱効果は出やすいですが、黒系の濃い色だと効果が下がってしまいます。
また、製品本来の遮熱性能を保つために各シリーズの標準色内での選定が推奨されているため、通常塗料と比較して色の選択肢が狭まります。
屋根の色よりも外壁の色をこだわって決めたい、という方が多いのではないでしょうか。標準色内にお好みの色があればいいのですが、他と被らない色が好き!という方には少々不向きかもしれません。その場合は、屋根を遮熱塗料、外壁を通常塗料で塗装する、という方法もあります。
このように外壁の遮熱塗料は、他と同様注意点はありつつも自信をもっておすすめできる選択肢のひとつです。
最近は遮熱+無機というハイスペックな塗料も登場しており、更に耐久性の高い仕上げにもできます。
それぞれの住宅にて最適な塗料を用いたプランをご提案できますので、遮熱塗料も含めた多くの選択肢からお選びいただきたいと思っています。


